2007年12月アーカイブ

 ユズ 
新特産シリーズの一つで一冊丸ごとユズ栽培の本.栽培から加工・利用までとも書いてある.

柚子は柑橘類の中では耐寒性があり,岩手県や秋田県でも栽培可能らしい.気温がやや低めの場所で栽培する方がきれいな黄色いユズになるとのこと.

接ぎ木の方法や苗木の植え付け,剪定や枝の誘引,摘花など,成木になるまでの管理,病害虫についての記載がある.

関東地方では庭に植えて放置していてもそれなりに実がなるユズだが,営利栽培をしている農家などでは,相当いろいろな工夫をしている模様だ.

ハウス栽培の方法や,冷房保存の方法,着色促進の方法まで載っている.やはり10月ごろの黄色いユズは着色促進をしたのかな.

最後にユズの利用方法が色々紹介してあった.
たとえば,ユズ味噌,ユズジャム,ゆびしょ,ゆねり,ユズジュース,ゆずでんぶ,ゆべしなど,保存食や飲み物,お菓子などの作り方の他に,ユズを使った美容・健康法,ゆず湯の作り方,野菜などの変色防止,掃除への利用等々が載っていた.

他の作物の本だと,料理の仕方しか載っていないことが多いが,ユズはそれ以外の利用方法まで紹介してあるのが面白い.

 ヤマユリ
新特産シリーズのひとつ.球根の増殖と花の楽しみ方、自生地復元とも書いてある.
昔はその辺の山でも見かけたヤマユリだが,最近は全く見ることが出来なくなった.この本は一冊丸ごと,そのヤマユリの栽培と増殖について書いてある.

日差しが強すぎるのは良くないようだ.乾燥も過湿もよくないらしい.確かに,下草が生えている場所や,夏は木陰になるような場所でヤマユリの花を見かけるような気がする.

三分の一強のページを割いて,種子や球根などからヤマユリを増やす方法が説明してある.特に,種子の温度処理法で地上発芽を早める方法は,種子からヤマユリを増やすスピードアップが図れて良いかも.

ほんの数ページだけだが,一応,ヤマユリの食べ方も載っていて,ヤマユリおこわ,ヤマユリきんとん,ヤマユリ羊羹の作り方が説明してあった.もっとも,もったいなくてとても食べる気になれないだろうけど.

園芸店で売られているヤマユリの球根は比較的高いので,暫くの間は観賞用の球根出荷も有用かもしれない.

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