2007年6月アーカイブ

遺伝的アルゴリズムと遺伝的プログラミング


これはCD付き.omakeフォルダの中には『応用事例でわかる遺伝的アルゴリズムプログラミング 』と『Cでつくるニューラルネットワーク 』のソースも入っているのでちょっとお得感があるかも.

応用事例でわかる遺伝的アルゴリズムプログラミング

山登り,巡回セールスマン問題,積木問題,迷路,最適スケジュール問題を取り上げている.
紙が妙に黄色っぽい.

本の後ろの方半分以上がソース.CDをつけてくれれば良いのに.

CDは有料で取り寄せることもできるが,『遺伝的アルゴリズムと遺伝的プログラミング 』を持っていれば,その中に入っているから取り寄せる必要はないと思う.

Cでつくるニューラルネットワーク

最初は基本的な考え方の説明をしている.しかし,マッチ箱を使った説明は,文句なしに『マッチ箱の脳 』の方が分かりやすい.

取り上げているのは基本的に階層型ニューラルネットワークとホップフィールドのネットワークだけ.
紙が妙に黄色っぽい.

後ろ1/3はCのソース.これを全部載せるならば,CDをつけてくれれば良いのに.

CDは有料で取り寄せることもできるが,『遺伝的アルゴリズムと遺伝的プログラミング 』を持っていれば,その中に入っているから取り寄せる必要はないと思う.

NEUROSIM/Lによるニューラルネットワーク入門

タイトル通り,ニューラルネットワークの入門書.あまり難しくはない.というか,あまりつっこんだことは書いていない.

付いているCD-ROMにはNEUROSIM/Lが入っていて,180日間使える.ただし,登録できるデータは20件までとのこと(要するに,たいした実験は出来ない.製品版はちょっと高すぎるお値段).

ホームページからもダウンロードできるので,CD-ROMのためにこの本を買う必要はなさそう.というか適当なソースを拾ってきて読解した方が勉強になるかも.

マッチ箱の脳

現時点では品切れらしい.
文系の人にも分かるように人工知能の説明をしている本.大部分のページは遺伝的アルゴリズムとニューラルネットワークについてだ.

著者は『アストロノーカ』や『頑張れ森川君2号』といったゲームの開発に携わっていたとのこと.それらのゲームを例としつつΣ�‚„expを出さずに説明しており,挿絵も多く分かりやすい内容になっていると思う.特にマッチ箱とマッチを使った例はとてもわかりやすかった.

しかし,分かりやすいけれども,それ以上のものではない.考え方をざっくり理解するだけならば用は足りるが,ある程度既に知識を持っている人には全然もの足りないと思われる.

ホップフィールドモデルの章などは,考え方は載っているけれど具体的な学習方法は省略されてしまっているし...

 若年性健忘症を治す

この本の著者は,いわゆる認知症になる年齢層ではない20~30代の人(10代にも)に見られる,物忘れなどの症状をまとめて若年性健忘症と呼んでいる(器質性の障害は含まない).


その若年性健忘症の症例が紹介されている.たとえば,記憶力が低下する,言葉が出にくくなる,人の話が理解しにくくなる,あれ・それといった言葉が増える,行動したこと自体を忘れてしまう,行動の仕方を忘れてしまうなどの傾向がみられるようだ.

インターネットを使っているからといって頭を使ったことにはならない等,身につまされる話も...

最後の章にチェックシートがついており,5つのタイプ(外部入力遮断タイプ,やる気障害タイプ,感覚偏向タイプ,前頭葉他者依存タイプ,反射行動タイプ)に当てはまるかどうかについての自己チェックが出来るようになっている(でも,p.165のYes,Noでの分岐は正しいのかな?)

そして,そのタイプに合わせた対策も書いてある.単に恐怖心をあおったりするだけではないところは良いと思う.ただしちょっと物足りなかったけど.

 大人にもできる脳細胞の増やし方
最近の脳科学に関する知見は,昔,生理学の授業で習ったことだいぶん違うようだ.勉強になった.

脳細胞が一日10万個死ぬというのはあまり根拠がないらしい.p.45.

GABAは脳によいと言われていて,発芽玄米にはGABAがたくさん含まれているとかでブームになったことがあるが,GABAを食べても脳血液関門が通過できないから脳には関係なし.p.86.

脳細胞は再生しないとされていたが,海馬ではニューロンが新しく生まれている.海馬の歯状回以外では,脳室の周囲,大脳新皮質でも神経幹細胞が見つかっているが,健康な状態ではニューロンにはならないらしい.p.59前後.

第四章は新生ニューロンの増やし方というタイトル.
『集中して学習すれば新生ニューロンが増える』p.121ということらしい.

第五章は要するに頭を使って,幹細胞貯金をしようということらしい.

第六章は脳細胞を増やす生き方と日常生活ということでいろいろ勧めている.
要するに規則正しい生活とちょっとした刺激,ウォーキングなどの有酸素運動,プチ・ダイエット,睡眠,感動,少し難しめの目標あたりが脳細胞に良いらしい.と書くと俗っぽい健康番組みたいになってしまうが,まあ大筋はそんなところだ.脳細胞に良いかどうかはともかく健康的ではあるような気が.

このアーカイブについて

このページには、2007年6月に書かれた読んだ本の紹介が新しい順に公開されています。

前の読んだ本の紹介は2007年5月です。

次の読んだ本の紹介は2007年7月です。

最近の読んだ本の紹介はインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。