ほとんど読むところがないし,目新しいことは全くない本.
平均三種(算術平均(相加平均),幾何平均(相乗平均),調和平均),相関係数,回帰分析などを知っている人ならば,この本に載っていることぐらいはすでに試していると思われるので読む価値は全くないと思う.値段ほどの価値は無いと感じた.
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話はシンプルでわかりやすい.
要するに過去3ヶ月間の月足の安値の増加が等間隔(3,2,1ヶ月前という並びと月足安値の相関=0.98以上)の銘柄を,前月の高値と安値の調和平均以下で買うというルールを紹介している(下げの時は相関=-0.98以下).
4ヶ月なら相関=0.87以上の銘柄を買うだそうだ.もっとも上げ相場のときはその基準を少しゆるめて0.95以上とかでも良いとか.
しかし,紹介されている方法だけでは実際には使い物にならない.
さらに,単回帰で翌日の安値とか高値を予測するとかいってうまく予測できる例が載っているが,他のデータでちょっと試してみれば,それだけで予測しようなんて気には絶対にならないと思う.
あと,「うまくいきました」というのに都合が良いものになるよう,ささやかな処理を各所でしている気がする.四捨五入か,切り捨てか,切り上げか等も含めて.
それにしても『散布図』ねえ?一応,1変数の時系列データなんだから...