2008年2月アーカイブ

アニメにもなったらしい菌マンガの第六巻.ネタバレはちょっと下の方に書いた.

あまりネタバレでない部分を書いておくと,フランスワインのことがぐちゃぐちゃ書いてあって読むのが面倒,というか,そこは読み飛ばした.フランスワインは高い割にあまり美味しくないものによくあたる気がするので,あまり興味がないし.

ぬか漬けなどがシンナー臭くなるのはP.アノマラのせいなのか...と全然関係ないところに感心.

 もやしもん(6)

もやしもん6巻の内容は,前巻で長谷川さんを連れ戻しにフランスに出かけた沢木君と(停学になってチーズを買いに行かされた)美里君,川浜君の三人が結城君に似たマリーさん(日本語を話せる)のところで長谷川さんと再会して,帰国するところまで.

龍太君は長谷川さんの酒癖を思い知らされたらしい上,食中毒でえらい目にあっていたが,全体としてはみんな丸く収まった感じ.それにしても,龍太君は子どもの頃からああいう体型でああいうキャラだったのか...

5巻よりかは面白かったかな.亜矢さんの働くお店での長谷川さんの笑顔が良い.

イチジク
新特産シリーズの一つ.
初版が1996年なので,最近出回っているイチジクの品種については記載がない.桝井ドーフィン,ホワイトゼノア,蓬莱柿,カドタなどは登場する.耐寒性が強いのはホワイトゼノアとか.イチジクなんて果実の大きさに違いがある程度だと思っていたのだけど,品種によって意外に性質が違うようだ.

剪定の仕方,挿し木や接ぎ木の方法,熟期促進処理の方法,病害虫とその対策,施設栽培等については一通り載っている.

この本は栽培農家向けなのだろうけど,イチジク自体はなかなか丈夫で育てやすいし,完熟果実を楽しめるという点でも家庭栽培するのに良いと思う.

ジャムやシロップ漬け,乾燥イチジクの作り方も載っていたが,干しイチジクは一般家庭ではちょっと難しいかもしれない.

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マンゴー
マンゴーは育てていないけれど,農文協の新特産シリーズを集めているので.
中身は営利栽培をする農家向け.

しかし,マンゴー栽培をしている農家の○○さんみたいな写真を載せられても,一つも嬉しくないのだけど.そんなものを載せるぐらいなら,マンゴーの生育途中の様子や病害虫の写真を一枚でも増やして貰った方がよっぽど役に立つような気がする.

第1章 マンゴーの魅力-食べる愉しみ、つくる楽しみ:
独特の果実のおいしさ,宅配システム使って有利販売,輸入の動向とこれからの栽培

第2章 マンゴーとは?:
栽培の来歴,多彩な特徴をもつ果実,生育の特性と栽培ポイント

第3章 品種の特性と生かし方:
系統と品種,代表的な品種と選び方のポイント

第4章 導入までの準備、園地づくり:
施設の準備,適地の選択と圃場整備

第5章 マンゴー栽培の実際:
苗木の準備,植付けの実際,初結実までの若木の管理,一年間の管理,病害虫の防除と生理障害,品種更新、改植は思い切って早めにやる,ポット栽培の実際,農家の経営事例

第6章 マンゴーの料理、利用法:
おいしい食べ方, マンゴーのいろいろな調理法

 ブドウの早仕立て新短梢栽培

基本的に,ブドウの営利栽培をしている人向け.
一般家庭で鉢植えのブドウを育てている人にはあまり関係ないかもという気もするが,剪定の仕方,接ぎ木の仕方,苗作りの方法,花穂の調整,摘粒などの作業も紹介してあるので,葡萄農家ではない人でも参考になる点は多そう.
鉢植えでブドウの栽培をするときには基本的に枝を短く刈ってしまうことになるけど.

あと,ぶどう園に計画的に草を生えさせるというのもポイントらしい.

カラー写真はない.白黒写真だと作業の様子がややわかりにくいかも.


写真でみるブドウの新短梢栽培
第1章 初心者からベテラン農家までピッタリの新短梢栽培
第2章 新短梢栽培での樹のとらえ方と技術の特徴
第3章 新短梢栽培の実際
第4章 草生栽培の実際
第5章 品種更新と苗つくり
第6章 新短梢栽培での防除
付録 種なしピオーネの生育ステージと管理作業一覧~ブドウのジベレリン処理方法一覧


 ブドウ
NHK 趣味の園芸 よくわかる栽培12か月シリーズの一つ.基本的に,家庭で楽しむ生食用のブドウの栽培に関する入門書.ヤマブドウ類やワイン用品種についてはほとんど言及がない.

苗木の選び方や植え方,仕立て,剪定の仕方や,房作り,ジベレリン処理のやり方,病害虫の防除など基本的な事柄が一通り載っているので,最初に読む一冊として良いのではないかと思う.

ブドウのふやし方や,種のまき方,取り木のやり方も載っているが,果実の利用方法は見開き分だけだった(ジャムやお菓子作りなどのレシピは載っていない).

値段の割にはカラー写真も多い点も良いかも.ブドウの品種紹介の部分は新しい品種は載っていないみたいだ.ちなみに著者は「高尾」とか「多摩ゆたか」といった品種を作出した人らしい.

作っておくと、便利なおかず
ベターホームの料理教室の先生がしている工夫などが紹介してある.
既に実践しているものもあるけど,結構参考になることがあった.それに,料理をまとめて作ったり下ごしらえをしておけば,その分時間と労力と資源の節約になると思う.

個人的に気に入ったのは,キノコのおかか煮,肉団子,鶏そぼろ,ハンバーグ,牛丼,ラタトゥイユ,ひじき煮など.多めに作っておいてアレンジというのはなかなか良い.

たとえば,牛丼の具を肉豆腐や(電子レンジで)肉じゃがに転用というのはナイスだ.キノコのおかか煮は揚げ出し豆腐の上に載せてもよさそう(ちなみに,揚げ出し豆腐のたれも多めに作って冷凍しておくと便利).

上記のものなどは多めに作ってホームフリージングしておけば,朝冷蔵庫にだしておけば,忙しいときでも晩ご飯の準備がかなり楽になると思う.

忙しいと冷凍食品を使いたくはなるけれど,冷凍餃子で有機リン中毒なんて事件も起こっていることだし.

酢の作り方で検索すると,酢に果物やダイズなどを漬け込んだものがヒットすることが多いし,手作り酢で検索しても手作り酢大豆とか,手作り酢リンスなんてものが引っかかることが多いが,,この本は文字通り酢を醸造する方法(酢の作り方自体)について説明している点で希少.柿酢,米酢,麦酢のほか,梅果汁酢,ブドウ酢などの作り方,酢の使い方も紹介してあった.

酢の作り方は基本的に,糖度10~12%のもの(もろみ.つぶした柿とか)にイーストを混ぜてアルコール発酵させ,一週間~10日経ったら,もろみを絞って,汁を静かに置いておくと酢酸菌の膜が出来る.必要に応じて酸を足す(産膜酵母は酸が苦手らしい).酸度が4~5%になったら漉して瓶詰めするなり,60度20分加熱するなりをすれば酢が出来るらしい.

学校でアルコール発酵の後に酢酸発酵という話は習って知っていたけど,酢が自作できるとは考えもしなかった.家の中でやったらニオイがして大変そうだけど.

もっとも,果物酢や穀物酢を作る場合にはアルコール発酵をすることになり,しかも酢酸発酵開始時のアルコール濃度は5~6%程度が適当とのことだった(p.37).つまり,日本国内では家庭で果実や穀物から酢を醸造することはできないということになる(お酒の瓶の蓋を開けておいておいたら,しばらく経って酢になったというのは許されるんだろうか?).


 誰でもできる手づくり酢


カラー写真は少なめだったけど,それなりに楽しめた.一般向けの酢の作り方の本は少ないと思うので参考になるかも.

著者は『わが家でつくるこだわり麹―米・豆・麦から雑穀まで』『わが家でできるこだわり清酒』『誰でもできる手づくりワイン』の永田十蔵氏.

中身は,
序章 まずは柿酢をつくってみよう:
準備,仕込み,アルコール発酵,搾汁,補酸と種酢の添加,酢酸発酵中の管理,保存・清澄む,殺菌,柿酢の評価

第1章 酢づくりの基礎知識:
柿酢づくりからわかること,酢ができる原理,酢酸菌とそのはたらき,酸度の測り方,種酢のつくり方,有害菌と害虫,原料別酢の種類

第2章 各種の酢づくりの実際:
伝統的な米酢のつくり方,モルトビネガー(麦酢)・ビール酢のつくり方,つぼ酢(壷仕込みの米酢)のつくり方,韓国の五穀酢のつくり方,いろいろな果実酢のつくり方

第3章 酢の利用・応用・効用:
食酢としての利用,農業への応用-活用できる酢の力,酢の効用、機能性

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