2009年4月アーカイブ

なんか中途半端な印象の本.それ以前に,自分の文化圏というか領域では普通は縦棒|で表現するものがびみょうな斜線になっていて,それだけで気持ちが悪い.

ベイズを使ったという例がいろいろ書いてあり読み物としてはなかなか楽しいのだけど,それについてプログラムを書いて実装とかを考えると,本筋のところが抜けているようで,この本自体はあまり役に立たないかも.

一応,後ろの方にExcelを使った方法が説明されているので,とりあえず使ってみたいという人には良いのかもしれない.

ベイズな予測

第1章 「ベイズな予測」で何がわかる?
 「ベイズの定理」とは?─ベイジアンクラブへようこそ
 ベイズの定理の適用範囲─実はいろいろな場面で使われている
 「ベイズの定理」を応用すると)

第2章 予測の仕組みを知ろう!─ベイズの定理のキホン
 「ナイーブ」なベイズ??
 提供してくれる価値─洞察と予測
 モデルの役割 
 極端な値を出さないために~ラプラス補正~
 モデルの精度を高めるために~リフトチャート~
 利益を確保するために~ROIチャート~
 予測誤差を出さないために~混同マトリクス~

第3章 ベイズの定理実践編─Microsoft Officeへの拡張
 Excelで予測をはじめよう!
 Visioでもっと予測してみよう!

ベイズ統計の入門といったタイトルの本は多いが,全然入門書ではないものも見受けられる.

その点,松原先生の本はわかりやすくてよい.多少入り組んで見える部分もきちんと読めばちゃんと理解できるように書いてある.ベイズ統計の入門書の中ではオススメ出来ると思う.
 入門ベイズ統計
中身としてはずっと昔に,放送大学のテキストとして市販されていた『統計的決定』の改訂版といった感じ.ほとんど同じ内容の章が多い(ただし,もちろん当時の誤植はかなり修正されている).ほとんど書き換わっているのは全部で3章分ぐらいかな.最後のベイジアン・ネットワーク入門は全くの新規かも.


ベイズの定理
ベイズ決定の基礎
社会的リスクと決定
ベイズ判別問題とパターン認識
情報検索とベイズ決定
線型回帰モデルのベイズ推定
ベイズ更新とカルマン・フィルター
医学とベイズ決定
医薬とベイズ統計学
信頼性とベイズ統計学
イメージ・プロセシングとベイズ定理
ベイジアン・ネットワーク入門

カラー写真も豊富なのでページをめくって眺めるだけでも楽しめる.

また,例えばコーヒーの淹れ方や,焙煎のやり方などのイメージもつかみやすい.生豆に欠点豆や異物が混じった写真と,それがどこにあるのかの解答の写真もある.アレンジコーヒーのレシピやラテアートの説明もある.ふつうの淹れ方の他に,水出しコーヒーやイブリックの紹介もある.

これで1260円というのはお買い得な気がする.

 コーヒーの事典


第1章 おいしいコーヒーの作り方(豆を選ぶ,淹れる)
第2章 コーヒーあれこれ21レシピ(定番アレンジと人気カフェドリンク集,定番アレンジ等)
第3章 ホームバリスタになりたい 自家焙煎を楽しむ(豆を焙煎する,いろんな抽出に挑戦等)
第4章 コーヒー豆Catalog(コーヒーという植物,コーヒー豆の精製等)

| | 料理

コーヒーに関する短い問いと,それに対する回答といった形式で87個の話が載っている.

例えば「コーヒー豆はなぜ焙煎すると茶色くなるのですか?(p.42)」「生豆は洗わずに使ってよいのでしょうか?(p.112)」「家庭でできる焙煎方法とこつを教えてください(p.139)」といった問いと,それに対する回答が書いてあるという感じ.

これに加えて,4つのコラムがある.後ろに用語集が付いているが5ページほどであまり詳しくはない.

 コーヒー「こつ」の科学

黄色っぽい紙に茶色い文字で印刷してある.多分,写真は一枚もなく,図はすべてイラストだと思うが,それで1800円はちょっと高いかなという印象.コーヒーに関する蘊蓄を読んで楽しみたい人向きかな.


1 コーヒーを知るための基礎知識(コーヒー豆って豆なんですか?コーヒーはどんな植物なのでしょう?/コーヒーの木のルーツは?どんなふうにして広まっていったのですか?等)
2 コーヒーの成分を知る(コーヒーの生豆はどんな成分で構成されていますか?/深煎り豆ほどカフェインが少ないのでしょうか?カフェインは身体に悪いのでしょうか?等)
3 おいしいコーヒーを淹れるために―買い方、抽出方法、挽き方、保存方法(買い方/抽出方法等)
4 コーヒーの加工を知る―生豆の扱い方、焙煎、ブレンド、包装(生豆の扱い方/焙煎等)
5 もっとコーヒーを知りたい人のために―栽培、精選、流通、品種(栽培/精選等)


| | 料理

コーヒーに関する本を買ったのはこれが一番最初.いろいろな豆の種類,コーヒー豆ができるまで,焙煎の仕方と時間による色の変化,フレーバードコーヒー,コーヒー豆の保管方法,コーヒーに合うケーキなどの紹介やティラミスなどのレシピまで,幅広く網羅的に載っている.

 珈琲の楽しみ方book

さすがに文庫本なのですべてが載っているというわけではないが,コーヒーに関心を持ったときに知りたいようなことがらは大体載っている.カラー写真が豊富なのに安いのでとても満足.

第1章 好みの豆を見つける(主な生産国と産地/産地別の種類と特徴等)
第2章 おいしい珈琲を淹れるために(自分に合った味を見つけるには?/生豆を選ぶ等)
第3章 いろいろな抽出にチャレンジ(抽出方法を選ぶ/正しい豆の挽き方を知っておく等)
第4章 アレンジ珈琲を作る(カフェドリンク/1本あると便利な珈琲リキュール等)
第5章 珈琲タイムをもっと楽しく(珈琲ブレイクのお菓子/珈琲に華をそえる手作りお菓子等)

| | 料理

茨城県の珈琲屋さんの本.温室ではコーヒーノキを栽培して豆を収穫しているらしい.
アレンジコーヒーやアレンジエスプレッソの作り方が中心の本.一ページ,もしくは見開きでレシピと作っている途中の写真,できあがりの写真が掲載してある.

豆の特徴やコーヒーの入れ方は全体の三分の一程度なので,こちらに興味がある人の目的にはそぐわないかも(入れ方は後述のDVDで見ることができるが).

コーヒーの入れ方などは著者によってまちまちで,この著者の場合は,コーヒー豆は焙煎後3日~10日ぐらいで飲み頃,豆の焙煎もライトローストは11分後,イタリアンローストは20分後としていた.ペーパードリップの場合,一杯分の粉は12g/150cc,湯温は93度~95度だそうだ.

エスプレッソ&コーヒー

DVD付きで,ペーパードリップでの入れ方,ネルドリップでの入れ方,サイフォンでの入れ方,エスプレッソの入れ方,アレンジ珈琲などの作り方,ハート,葉っぱ,スワンのラテアートの描き方などを動画で見ることができる.

ただし,DVDが入っている袋に問題があり,DVDに袋の模様がついて写っているので最初は全く再生できなかった.中性洗剤で何度も洗った後,さらにDVDクリーナーで表面をごしごし拭いたら,やっと再生できるようになった(パソコンでも大丈夫だった).

バリスタ小池美枝子
コーヒーハウスとむとむ
エスプレッソとコーヒーの基礎知識とおいしい入れ方
アレンジホットコーヒー
アレンジアイスコーヒー
アレンジホットエスプレッソ
アレンジアイスエスプレッソ
ラテアート


| | 料理

副題は完熟果をつくる・楽しむ28種.著者の名前をどこかで見たことがあるなぁと思ったら,アボカドマンゴー の著者だった.

 熱帯果樹の栽培
何となく一般向けの本かと思っていたのだけど,そこここに営利栽培の観点が入っていたり,専門用語を多用していたりしていて,どの読者層を狙ったのかよく分からない.

しかし,栽培方法の紹介をあまり見かけない果樹(例えば,ピタンガ,カニステル,サポジラ,スイショウガキ,インドナツメ,パラミツ,カシュー,レンブ,ハママンゴスチンなど)の育て方が載っているのは興味深い.

ピタヤではなくドラゴンフルーツ,テリハバンジロウではなくストロベリーグアバ,スイショウガキではなくスターアップルと書いてくれればわかりやすいのにと思ったりもした.

ちなみに2008年冬の場合,テリハバンジロウ,シークワーサー,アボカド,ピタヤは関東の平野部の屋外軒下で越冬可能だった.パッションフルーツあたりは屋内窓際でOKだが,パパイヤはかなり厳しかった.というわけで,熱帯果樹といってもさまざまかも.

1 基本編 熱帯果樹をつくる、たのしむ(熱帯果樹とは?─果実の特徴・生育の特性
知っておきたい栽培の基本
苗木は基本的に自家養成/畑の準備、樹のつくり方
収穫と追熟、貯蔵、出荷/ほんとうの食べ方、味わい方)

2 栽培編 注目したい熱帯果樹11種
マンゴー,アボカド,シロサポテ,ゴレンシ,茘枝,リュウガン,マカデミア,チェリモヤ,アテモヤ,ピタヤ,パッションフルーツ.

3 栽培編 挑戦してみたい熱帯果樹17種
バナナ,パイナップル,パパイア,グアバ,テリハバンジロウ,アセロラ,ピタンガ,カニステル,サポジラ,スイショウガキ,インドナツメ,パラミツ,カシュー,レンブ,ジャボチカバ,シークワーサー,ハママンゴスチン.

| | 園芸・ガーデニング

電車の中でざーっと読むのに向く本.
時間管理の主導権を握るための色々な工夫とか,数分程度の空き時間にできる仕事のリストを作るとか,「自分でやった方が速い」を止めるなど,意外に簡単に実行できて効果がありそうな方法が結構載っていた.

もっとも,類書を持っていれば似たようなことは書いてあると思うが.
 ひねり出す時間術


第1章 「人よりひと足早く」が時間を生む
第2章 集中すれば一日の時間が濃くなる
第3章 行き詰まったときの対処法
第4章 時間を奪われないための頭のいい対処法
第5章 他人の力で時間を節約する方法
第6章 夢を持てば「ない時間」をひねり出せる

| | 能力開発・自己啓発

出版されたのが1997年なのだが,テーマの選び方,読書と速読,留学,特許,資金集めなどについて,眼科医の体験に基づいて書いてあり,なかなか興味深い.

 理系のための研究生活ガイド
本を書いたら患者が増える等,さすがに自分には全然関係ないこともあるが,在野で研究活動を行うにしてもなかなか刺激される.自分が何をしたいのかを振り返ってみることや,読書記録や論文を読んだ記録,日記をつけるというのはなかなか良いかも.

ガイド1 研究者になるための8つのチェックポイント
ガイド2 ボスを選ぶ6つの条件
ガイド3 研究テーマを決める14の原則
ガイド4 コミュニケーションのABC
ガイド5 研究生活のためのパソコン利用11カ条
ガイド6 研究者のための「超」読書術
ガイド7 研究のための知的時間管理法
ガイド8 楽しい研究生活のための体調維持術
ガイド9 論文を書く20のコツ
ガイド10 学会発表の6法則
ガイド11 マスコミとことん利用マニュアル
ガイド12 絶対留学するためのテクニック
ガイド13 研究費を集める14のノウハウ
ガイド14 研究をビジネスにする方法


| | 科学・技術・工学

「消すな」というか「いちいち消さなくても良いようにしないと,コスト削減にはなかなか繋がらない」ということのようだ.

派遣切りや従業員の解雇などが新聞を賑わすご時世のせいか,人員の整理等によるコスト削減をすすめているわけではない旨が何度か書いてあった.

ただ,やはりアウトソーシングやカイゼンで不要になった人の人件費を変動費化することは,経営する側にとっては(少なくとも短期的には)効果的で魅力的に見えると思う...

変動費をまかなえる額まではディスカウントして仕事を受けても,というのは女子大生会計士の事件簿シリーズに,同じくホテルを題材にしたのがあったなぁ.

 会社の電気はいちいち消すな
3章は会社の節約術が項目として100個載っていた.しかし,こういったものもケースバイケースなのは確か.
「ホームページ作成や更新は自分たちで」っていうのは,それを出来る人の仕事が増えるだけで面白くないし(デザインに一々文句をつける奴は出るし,内容の責任は問われるし,そのくせ給料は増えないのでは誰もやりたがらないのは当然.まあ会社側の仕組みに問題があると言えるのかもしれないが).

「社内ウェブでシェア」と言っても,仕組みを作ったところで,覚える気皆無の年配者は総務係を煩わしているし(こういう連中を減給する仕組みが欲しいなあと思ったり.私たちよりも高い給料をもらっているんだからしっかりしてよね).

1章 「効率化すれば利益はあがる」のウソ
アウトソーシングでは、利益はあがらない
作業のカイゼン・効率化では、利益はあがらない
決算書知識は役に立たない
薄利多売には意味がある

2章 なぜ節約・コスト削減が必要なのか?
これからの時代は売上が伸びない
「前年同期比○○%アップ」「前年同期比○○%削減」という幻想
節約・コスト削減とはエコロジーである
節約・コスト削減と企業の社会的責任(CSR)はつながっている

3章 節約術100連発(節約術100のアイディア・観点)

4章 仕入品を見直す(仕入れ品を見直す、取引業者を見直す、価格を交渉する
仕入れ量を見直す
仕入れ品の詳細管理・長期的な価格低減を徹底する

5章 節約が会社を変える

| | 経済学

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