2007年5月アーカイブ

 育てる食べる楽しむスプラウト&ベビーリーフ

スプラウトの他に,ベビーリーフの栽培についても書いてある(ベビーリーフについて書いてある本を探した時に,これぐらいしか見つからなかった.もっともベビーリーフといっても,要するに菜っ葉の種を蒔いて,あまり大きくならないうちに食べるというだけの話だが).

スプラウトに関してはオーソドックスな種類だけ(大豆,アルファルファ,レンズ豆,ブラックマッペ,ラディッシュ,ロケット,マスタード,クレス,ブロッコリー,赤キャベツ,ソバ,ヒマワリ)が載っている感じ.

料理の写真なども洗練されているのだけれど,詳しさ等の点でなにか物足りない気持ちになった.それと,ベビーリーフの写真に何となく不自然さを感じた.

 スプラウトレシピ

一冊丸ごとスプラウトの栽培と,スプラウトを料理する方法に関する本.

スプラウト栽培の栽培って行っても,結局食べられる菜っ葉や穀物を水につけて発芽させるというだけの話ではあるが,スプラウトについてちょっと詳しく知りたい方にはお薦めできるかもしれない.

落花生,ワイルドライス,ヒヨコ豆(ガルバンゾー),レンズ豆などはこの本を読むまで発芽させて食べてみようとは思いつきもしなかった.

ただし,何となく写真や料理が古そうに見えるかもしれない.

 ハーブの図鑑

コンパクトながら,写真が豊富.種類ごとに,ハーブとして利用する部位,利用方法,耐寒性などの説明があるので,各種ハーブの特徴を大まかに把握したいときには便利と思われる.学名の記載もある.

ただし,なぜか日本語が読みにくい.ついでに,標準的な和名がある植物まで英語のカタカナ読みにしないで欲しい(ひまわりをサンフラワーとか,ハコベをチックウィードとか).

『やすらぎを与えてくれる』とか,『春の喜び』とか『太陽と仲よし』って,ちょっとメルヘンが入っちゃった感じなのが個人的には好みに合わないが,そういう向きが好きな方にはとてもオススメかもしれない.

 こころと体に効くハーブ栽培78種

ホームセンターでついついいろんなハーブを買い込んでしまった方向けかも?初心者向けかな.

とりあえずいろんな種類のハーブが幅広く載っているし,植え替えの仕方,寄せ植えの仕方,収穫の仕方,楽しみ方なども載っている点は良い.また,ハーブといってもドクダミやサンショウ,ひまわりなども含まれている.

一ページに1種類程度の分量でハーブについての説明がある.ただし,78種載っているといっても,そのうちの十数種類(アルカネット,タンジー,ステビア,ターメリック,パッションフルーツなど)は1/2ページの分量しかない.

ベランダでおいしい野菜づくり

写真がきれいなので見ていて楽しいかもしれない.「おしゃれっぽくガーデニング」という方向きだろうか.「ベランダでも質実剛健に農作業します」という方向きではないかも.

レタス,コールラビ,スイスチャード,インゲン豆,カリフラワー,ジャガイモ等の野菜やバジル,月桂樹,コリアンダーなどのハーブ類の栽培方法や寄せ植えなどについて簡潔に載っている.

ただし野菜栽培という点からは,物足りなさを感じるかもしれない.


 自家採種ハンドブック

副題は「たねとりくらぶ」を始めよう.

品種別の種取りの方法が62と,珍しい野菜やハーブの種採りの方法が64載っている.

珍しい野菜やハーブの種採りの方法はあまり詳しくはないが,聞いたことがないような植物(ペルーサトウニンジンとか,サルシファイとか,カルドンっていったい何?)のことも載っているので興味深い.

オーストラリアの方が書いた本を翻訳したものらしく,やや読みにくいところがあるけれど,まあ楽しい本だった.写真も挿絵もあまりないのが残念.

 にっぽんたねとりハンドブック
日本で栽培されている64品目の種取りについて紹介してある.
日本で自家採種をするならば 自家採種ハンドブック 「たねとりくらぶ」を始めよう よりも,こちらの方が参考になるかもしれない.

第二章に,自家採種の方法などの概略がまとめて書いてある.
第三章は,作物一種類あたり見開きで,起源や系統,採種と保存,料理のこつなどが紹介してある.レシピが載っているものもある.カラー写真も豊富.

 ベリーハンドブック
中身は,ツツジ科もしくはバラ科の,いわゆる○○ベリーと呼ばれるような植物の小さな図鑑といった感じ.ベリー類の育て方等が載っているわけではない.

山などで見かける代表的なベリーの花と実が載っている(たとえば,アカモノ,ツルコケモモ,クロマメノキ,クロウスゴ,モミジイチゴ,フユイチゴ,シロバナノヘビイチゴなど).

一部,実しか載っていないものや花しか載っていないもあるが.

外国産のベリー(グーズベリー等)と,ツツジ科,バラ科以外のベリー(クワ等)は最後に申し訳程度に載っているだけ.

本のボリュームを考えると高いような気がする.逆に,野山で見かけるベリー類をまとめた本ということに価値を見いだせるならば,高くはないかもしれない.

 キンカン
キンカンの栽培方法に関する専門書.
もっとも,金柑は庭に植えたまま放っておいてもそれなりに収穫できるので,自家消費用のキンカン栽培で,この本に書いてあるようなことを実践しようと思うかは微妙なところだ.

ちょっと驚いたのが,摘果剤や着果促進剤などが使われることもあるという点.キンカンは自然栽培に任せた栽培か,せいぜい温室に入れるぐらいだと思っていたのだが,営利栽培をする人達は色々工夫しているらしい.

後ろの方に,キンカンの利用方法ということで,砂糖漬け,シロップ煮(甘露煮),マーマレード,ゼリーなどの作り方が簡単に紹介してある.


楽天内で新特産シリーズを探す

タイトルどおり,こんにゃくいもの育て方が載っている.新特産シリーズ を集めているのでついつい買ってしまったけれど,多分実際にはこんにゃく栽培をすることはないだろうけど.

 コンニャク

というのも,一般にこんにゃくいもはあまり売っていないし,仮に収穫したとしても,実際にコンニャクを作る作業は相当大変なのは分かっているので.まあ,もっとも一緒に作ってみませんか?手作り用こんにゃく粉 とかいう具合にコンニャク作りキットも売られているようだけど.

蒟蒻芋は4年ぐらい育てると花がつくらしい.写真で見る限りなかなかインパクトのある花だった.

 新特産シリーズダチョウ導入と経営・飼い方・利用
実際にダチョウを飼う人はあまりいないだろうけれど...
条件さえ整えば,ダチョウも飼うことができるのだなぁと感心.
意外に丈夫な鳥らしい.

楽天内で新特産シリーズを探す

 アボカド
アボガドではなくてアボカド.それにしても,アボカドのようなあまり栽培する人がいなさそうな植物の本が出るとは...

熱帯果樹というイメージがあるけれど,柑橘類が栽培できる場所ならば,品種を選べば露地栽培が可能とのことだった.
とはいうものの,柑橘類にもいろいろあるのだけれど...ユズが栽培可能な場所だと寒すぎて枯れてしまうかも.レモンが営利栽培可能な気候ならばいけるかも.

一応,鉢植えでも栽培可能とのこと.もっとも本の著者は80リットルサイズの鉢に植えていたけれど.

ちなみにスーパーでよく売られているアボカドはハスという品種で,耐寒性はイマイチとのこと.中の種子を植えても関東地方で路地栽培は厳しい可能性が大きそう.

耐寒性が強い品種はベーコンなどで氷点下4度ぐらいまでは耐えられるらしい.

アボカドを植えたい人のために,種子の入手方法も載っていた(国内で栽培している農家から果実を買えばよい).アボカドの食べ頃などについても若干紹介してあった.

楽天内で新特産シリーズを探す

横着じいさんの超かんたん水耕栽培いつでもレタス! 横着じいさんの超かんたん水耕栽培いつでもレタス!

水耕栽培とは書いてあるけれども,バーミキュライトを結構使っているようなので,典型的な水耕というようりは礫耕に近い水耕とでも言ってもらった方が個人的にはすっきりするような気がする.

『超かんたん』とは書いてあるけれども,うちでやっているごく普通の水耕と比較して,かえって手間が多くなっているようにも思えるので,試してみたいとはあまり思わなかった.夏場の溶液補給なんかどうするんだろう?

カラー写真が多く,厚手の紙を使っているからやむを得ないのかもしれないが,小さくて薄い本なのに1500円+税なのはちょっと高いような気もする.

 日陰をいかす庭づくり

このボリューム,この内容で1300円はお買い得.

家の北側では植物は育たないと思っていたが,植える植物を適切に選べば立派なお庭になることがよく分かる.確かに,林の中にも背の低い植物は生えているしなぁ.

写真もとても美しく眺めるだけでも価値有り.後半は日陰で使える植物の図鑑になっているのもよい.

 苔園芸コツのコツ

どこかで読んだことがあるなあと思う箇所があったのだけれど,執筆者を見て納得した.要するに苔生産・販売業の方がWebサイトでも公開しているということらしい.

コケなんて,じめじめしたところに勝手に生えてくると思っていたのだけれど,そんなことはないというのがよく分かった.実際,道路の縁に生えているようなギンゴケでも,ちゃんと育てようと思えばそれなりに大変だし.

個人的にはとくに「おすすめの苔の品種と特徴」が参考になった.この本を読まなかったら,ハイキングに出かけたときに見かける苔にも全く無関心のままだっただろう.

苔玉や苔盆景,苔庭の作り方まで解説してあります.苔の本の中ではおすすめできる内容だと思う.

 ミニ盆栽と苔玉


確かに,最初にぱっと見たときには写真もきれいな上に,値段もお手頃なので魅力的に思えたし,口コミ情報では推薦する声が多いので,思わず買ってしまった.

しかし,ミニ盆栽などの写真をじっくり見ていると,なんだかとても貧相な作品ばかりのような感じがしてくる.

盆栽のことは全然分からないが,目の保養になるどころか不快感を覚えるぐらい,自分のセンスにはあわない作品が多い本だった.

美味しいラーメンを食べたいときに,安物カップ麺を渡された気持ちになったかも.

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