2008年9月アーカイブ

オリーブの育て方の本の一つ.『まるごとわかるオリーブの本』の姉妹本という感じだろうか?本のサイズが小さいのでこちらの方が本棚への収まりがよい. まるごとわかるオリーブの本 と同じ著者?が書いたせいか,内容や写真が同じものも結構ある.というか使い回しが多い.たとえば,オリーブの成熟度カラースケールで登場するオリーブの写真は多少加工してあるにせよ同じに見えるし.


 はじめてのオリーブ
オリーブってどんな木?:
オリーブの成熟度カラースケール(0~7までの8段階)はp.8に載っている.

オリーブを植えよう:
植え付けの仕方.といってもコンテナ植えか地植えぐらいしか選択肢はないのだけど.

オリーブのじょうずな育て方:
剪定の仕方は『まるごとわかるオリーブの本』よりもこちらのほうがわかりやすいかもしれない.『一月に10度以下になる日が20日以上ないと花がつかない場合がある』とのこと(この部分,20度となっていたらそれは間違い).

オリーブと病害虫:
オリーブアナアキゾウムシ,テッポウムシ,ハマキムシ,スズメガの幼虫,コガネムシなど.病気は炭疽病など.

オリーブの収穫祭:
オリーブオイルのしぼり方,苛性ソーダを使ったオリーブの新漬けの作り方,黒く熟したオリーブの塩漬け,メープルシロップ漬け,オリーブを使った料理のレシピなど.苛性ソーダを使わずにオリーブのピクルスを作る方法も載っていた.

ちなみにオリーブの渋はカキの渋とはちがって,ドライアイスやアルコールでは抜けないらしい.

オリーブの品種図鑑 :
品種図鑑というほどたくさんの品種が載っているわけではない.載っているのは,アザパ,カラマタ,コレッジョラ,コロネイキ,サウス・オーストラリア・ベルダル,ジャンボカラマタ,セビラノ,ネバディロ・ブランコ,バロウニ,ハーディズ・マンモス,フラントイオ,マンザニロ,ミッション,ルッカ,ワッガ・ベルダル.実がついた枝の写真と短い説明文が載っている.樹形の特徴や早生か晩生かなどの情報は必ずしも載ってはいない.

その他,オリーブに実がつかない,天候が荒れている,オリーブの元気がない,トラブルが発生したときの対処が簡単に載っている.オリーブを用いた雑貨の写真も.


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一冊丸ごとオリーブの話.オリーブの育て方が詳しく載っている日本語の本はほとんどないなかで,貴重な一冊とい言えるかもしれない.現時点でははじめてのオリーブも出ているけど.

下に書いたとおり,品種別の情報も若干載っているが,詳細に載っているわけではない.たとえば,オリーブは自家結実性が低いので,実を収穫したいのなら異品種と混植するべきだが,どの品種とどの品種の組み合わせが良いという情報はないようだ(参考までに,個人的に調べたところ,マンザニロやサウス・オーストラリア・ベルダルの開花期は早く,ルッカやネバディロ・ブランコは中間,ミッションなどは遅いようで,マンザニロなどとミッションの組み合わせは開花期がずれてうまく受粉できないことがあるようだ.そしてネバディロ・ブランコはどの品種とも開花時期が重なりやすいので授粉樹にしやすいらしい).

大きめな本なので,本棚で場所をとるのが難点.他の園芸書と一緒に並べようとしたら,この本だけ入らないので,上の隙間に横倒しにしてある.

 まるごとわかるオリーブの本

オリーブの芳醇:
オリーブの収穫 オリーブの実 など.前書きみたいなものかな.写真が多い.

すべてを解き明かす!オリーブ15の秘密:
オリーブの実をつけるには,新梢を刈らない,水を切らさない,肥料を与えるなどに気をつけたらよいらしい.オリーブは開花期があう異品種と交配しないと実がなりにくいものが多いとのこと.

宝石のように輝く、オリーブの実を食べる! ではオリーブの新漬けの作り方,塩漬けの作り方,オリーブオイルのしぼり方など.

果樹栽培の本などでは,一般家庭でオリーブオイルを搾るのは困難という記述がしてある場合もあるが,ある程度まとまった分量の完熟オリーブが採れれば,ビニール袋の中にオリーブの実を入れてもみほぐし,漉すことによって一応オリーブオイルを搾れるようだ.

オリーブの成熟度カラースケールはp.37に載っている.0~7までの8段階らしい.

あとは,オリーブの植え方,剪定の仕方,目的別品種の選び方,病害虫の防除,挿し木のやり方,オリーブの品種図鑑,オリーブオイルを使った料理など.

かみきりの幼虫やオリーブアナアキゾウムシは結構やっかいなものらしい.

葉っぱでの見分け方が書いてあるのはルッカ,ネバディロ・ブランコ,ミッション,マンザニロ.ルッカは葉っぱによじれがはいるらしい.ネバディロ・ブランコは葉っぱが厚めで葉の裏も緑色らしい.マンザニロは葉っぱの縁が裏側に巻き込まれるらしい.

あと,カラマタ,コロネイキ,ジャンボカラマタ,ネバディロ・ブランコ,ハーディズ・マンモス,マンザニロ,ミッション,ルッカの葉っぱの裏表,樹皮,果実の写真がある.アザパ,コレッジョラ,サウスオーストラリアベルダル,セビラノ,ティニー・オイルカラマタ,フラントイオ,バロウニ,ワッガ・ベルダルは果実のついた枝の写真と短い解説があるぐらい.ホームセンターなどでも見かけるピクアル,アルベキナ,レッチーノ,チプレッシーノあたりの解説はないようだ.


オリーブオイルのおいしい暮らし:
農家の自家用オリーブオイル,ウンブリアの村のオリーブの収穫等の様子.朝田さんとその夫のエッセイ.朝田さんのオリーブの実を保存する方法,やオリーブを使ったレシピが載っている.

Olive Craft:
おもてなしのテーブルに,キャンドルにあしらう,ワイン瓶の飾り,犬の首飾り?など.オリーブがかごやテーブルの飾りに使えるのは分かったが,あまりゴテゴテと使うのもどうかと.

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