まるごとわかるオリーブの本

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一冊丸ごとオリーブの話.オリーブの育て方が詳しく載っている日本語の本はほとんどないなかで,貴重な一冊とい言えるかもしれない.現時点でははじめてのオリーブも出ているけど.

下に書いたとおり,品種別の情報も若干載っているが,詳細に載っているわけではない.たとえば,オリーブは自家結実性が低いので,実を収穫したいのなら異品種と混植するべきだが,どの品種とどの品種の組み合わせが良いという情報はないようだ(参考までに,個人的に調べたところ,マンザニロやサウス・オーストラリア・ベルダルの開花期は早く,ルッカやネバディロ・ブランコは中間,ミッションなどは遅いようで,マンザニロなどとミッションの組み合わせは開花期がずれてうまく受粉できないことがあるようだ.そしてネバディロ・ブランコはどの品種とも開花時期が重なりやすいので授粉樹にしやすいらしい).

大きめな本なので,本棚で場所をとるのが難点.他の園芸書と一緒に並べようとしたら,この本だけ入らないので,上の隙間に横倒しにしてある.

 まるごとわかるオリーブの本

オリーブの芳醇:
オリーブの収穫 オリーブの実 など.前書きみたいなものかな.写真が多い.

すべてを解き明かす!オリーブ15の秘密:
オリーブの実をつけるには,新梢を刈らない,水を切らさない,肥料を与えるなどに気をつけたらよいらしい.オリーブは開花期があう異品種と交配しないと実がなりにくいものが多いとのこと.

宝石のように輝く、オリーブの実を食べる! ではオリーブの新漬けの作り方,塩漬けの作り方,オリーブオイルのしぼり方など.

果樹栽培の本などでは,一般家庭でオリーブオイルを搾るのは困難という記述がしてある場合もあるが,ある程度まとまった分量の完熟オリーブが採れれば,ビニール袋の中にオリーブの実を入れてもみほぐし,漉すことによって一応オリーブオイルを搾れるようだ.

オリーブの成熟度カラースケールはp.37に載っている.0~7までの8段階らしい.

あとは,オリーブの植え方,剪定の仕方,目的別品種の選び方,病害虫の防除,挿し木のやり方,オリーブの品種図鑑,オリーブオイルを使った料理など.

かみきりの幼虫やオリーブアナアキゾウムシは結構やっかいなものらしい.

葉っぱでの見分け方が書いてあるのはルッカ,ネバディロ・ブランコ,ミッション,マンザニロ.ルッカは葉っぱによじれがはいるらしい.ネバディロ・ブランコは葉っぱが厚めで葉の裏も緑色らしい.マンザニロは葉っぱの縁が裏側に巻き込まれるらしい.

あと,カラマタ,コロネイキ,ジャンボカラマタ,ネバディロ・ブランコ,ハーディズ・マンモス,マンザニロ,ミッション,ルッカの葉っぱの裏表,樹皮,果実の写真がある.アザパ,コレッジョラ,サウスオーストラリアベルダル,セビラノ,ティニー・オイルカラマタ,フラントイオ,バロウニ,ワッガ・ベルダルは果実のついた枝の写真と短い解説があるぐらい.ホームセンターなどでも見かけるピクアル,アルベキナ,レッチーノ,チプレッシーノあたりの解説はないようだ.


オリーブオイルのおいしい暮らし:
農家の自家用オリーブオイル,ウンブリアの村のオリーブの収穫等の様子.朝田さんとその夫のエッセイ.朝田さんのオリーブの実を保存する方法,やオリーブを使ったレシピが載っている.

Olive Craft:
おもてなしのテーブルに,キャンドルにあしらう,ワイン瓶の飾り,犬の首飾り?など.オリーブがかごやテーブルの飾りに使えるのは分かったが,あまりゴテゴテと使うのもどうかと.

このブログ記事について

このページは、2008年9月19日 00:00に投稿した読んだ本の紹介です。

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