この本の著者は,いわゆる認知症になる年齢層ではない20~30代の人(10代にも)に見られる,物忘れなどの症状をまとめて若年性健忘症と呼んでいる(器質性の障害は含まない).
その若年性健忘症の症例が紹介されている.たとえば,記憶力が低下する,言葉が出にくくなる,人の話が理解しにくくなる,あれ・それといった言葉が増える,行動したこと自体を忘れてしまう,行動の仕方を忘れてしまうなどの傾向がみられるようだ.
インターネットを使っているからといって頭を使ったことにはならない等,身につまされる話も...
最後の章にチェックシートがついており,5つのタイプ(外部入力遮断タイプ,やる気障害タイプ,感覚偏向タイプ,前頭葉他者依存タイプ,反射行動タイプ)に当てはまるかどうかについての自己チェックが出来るようになっている(でも,p.165のYes,Noでの分岐は正しいのかな?)
そして,そのタイプに合わせた対策も書いてある.単に恐怖心をあおったりするだけではないところは良いと思う.ただしちょっと物足りなかったけど.
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