図解これならできる山づくり

林を持っているわけではないにもかかわらず,山の手入れってどうやるのかな?と思って買ってしまった.

台風の後などに杉林でごっそり木が倒れているけれど,密度管理などをきちんとすればそういったことは起こらずに済むようだ.

間伐が不十分で手遅れ状態の林ではどうすれば良いか等も紹介してある.

また,間伐材をあえて使わないで林の中で活用する方法など (そのまま置いておくことによって,鹿などの侵入を防ぐ等)は,なるほどと思った.

この本に書いてあるような方法での山林管理の方法なら,山林の荒廃を食い止められる可能性もあるのではないかと思った (あくまで素人考えではだけど).

試してみたくなったが,林を持っていないので確認のしようがない...



 アスパラガスの作業便利帳

このシリーズは基本的に営利農家の方向けだと思う.

同シリーズでも『ブルーベリー』や『イチゴ』などは,一般の愛好家が持っていても良いと思われる本だった.しかし,この本に載っていることを真剣に参照しながらアスパラガスを栽培する一般人はあまりいないと思われる.

家庭菜園を楽しむ程度ならば不要な本だと思う.



 ブルーベリーの作業便利帳

このシリーズは基本的に営利農家向け. 例えば,つみ取り園や出荷用のブルーベリー園を作るならばという観点から,どういう品種を選んで,どういう間隔で植えて等について書かれている.

鉢植え栽培の方法については書いてない. しかし,ブルーベリーを真剣に育てたい人は持っていて良い本かもしれないと思う.というのも,次のようなやや専門的な事柄が載っているので.

ブルーベリー栽培に影響を与える四つの気象要因 (p.18.無霜期間,冬の最低気温,低温の程度,降水量)から,どの種類を選ぶか, 植え付け時や挿し木時の用土 (p.87.植え付け時はピートモスが重要, p.37.ノーザンブッシュ系ではバーク等の有機マルチが重要. p.69,71.ラビットアイ系でも鹿沼土とピートモスを混用すれば休眠枝の挿し木もOK), 挿し木による増やし方(どの位置で切るか等),ブルーベリーの主な品種特性(p.56~), 混植(p.117.ラビットアイ系とサザンハイブッシュ系の混植をすると果実重減などが起こる), アメリカでの栽培動向などいろいろな情報が載っています.



 イチゴの作業便利帳増補改訂

5t,550万円の収穫なんて書いてあり,要するに一般家庭でイチゴを育てる方向けではなく,イチゴの営利栽培をされる方向けの本.

ただし,一般の方がイチゴ栽培を楽しむ場合にも,参考になるような項目は多数載っている.ランナーの向きのそろえ方(p.38,ランナーをのばしたい方向にクラウンを傾けて植える)とか,花芽分化の温度(p.70,15度ぐらいで良いらしい等).

また,p.12に苗,芽,果房,葉をどのように呼ぶのかがまとめてある.頂果房というのは,頂芽のてっぺんにつく果房のことらしい.

新品種に関しては,章姫,さちのか,とちおとめ,さがほのか,紅ほっぺ,あまおうの特徴(果実の特徴,花芽分化促進処理への反応)等について記載がある.

さちのかの特徴を読むと(p.140),頂果では空洞などが出来やすいと書いてあった.確かにそうかもとちょっと納得.



ラズベリー、ブラックベリー

NHK趣味の園芸ーよくわかる栽培12か月シリーズの一つ.

中身は,他の『よくわかる栽培12か月』と同様に,1月~12月までの手入れの方法などが簡潔に載っている.

最初の方に,育てやすい品種ということで写真と簡単な品種の紹介が載っているけど,品種数はあまり多くはない.

また,ベリーの簡単レシピとして,ラズベリーアイスクーム,ラズベリームースのケーキ,ジャム,チキンのラズベリーソーズがけ,ブラックベリーのババロアなどが載っている.



 柑橘類

NHK趣味の園芸ーよくわかる栽培12か月シリーズの一つ.柑橘類栽培の初心者向けの本といえるか.

前の方は,田中氏による柑橘類の分類,古代から今日までの日本における柑橘類の話題(雛飾りに橘と桜がある理由など),日本での柑橘類の品種改良と系図など柑橘類に関するトリビア的な話題が中心.

後ろには月ごとに作業内容がコンパクトにまとめてある.その中で3月の後ろに接ぎ木,剪定,植え付け,施肥について,4月の後ろに柑橘の種蒔き (蒔くのは良いけど10年ぐらい待たないと花が付かないこと多し), 6月の後ろに病害虫の予防等がまとめて載っている.

また,12月の後ろにマーマレード作り,主な柑橘類の収穫期と食べ頃,柑橘類の増やし方などが載っている.

柑橘類といっても,耐寒性の強めな柚子から,寒さに弱いライムなどいろいろあるので,同シリーズのイチゴなどと比較すれば,全体としてはやや内容がうすいかもしれない.

ちなみに,大量の柑橘類が山積みになった写真が見開きで載っていて,次のページにどの位置の柑橘が何という名前かが載っている(番号付きでなんと105種類?). ところが,柑橘の名前から写真中の位置を探そうとしても,全部は見つからない.



 イチゴ

NHK趣味の園芸ーよくわかる栽培12か月シリーズの一つ.どちらかと言えば初心者向けという印象だが,月ごとに作業内容が載っており,イチゴの栽培方法がコンパクトにまとまっている.

その他,休眠打破のために5度以下の温度に当てる時間数(p.27.女峰は約200時間,宝幸早生は300~400時間)や,花房のでる方向(p.123他.親株につながるライナーと反対側)など,栽培上役に立つ情報もある.

ついでにイチゴのお菓子やジャム,プリザーブの作り方も載っている.

わかりやすく,コストパフォーマンスも良いので,家庭でイチゴを育てたいのだけど,ちょっとだけ詳しい参考書が欲しいという方にはオススメできると思う.



ブルーベリー大図鑑

本当に丸ごとブルーベリーの図鑑だった.

系統(ラビットアイ等)別に分けてあり,品種ごとに基本的につぼみ,花,青い実,熟した頃,葉の写真が載っている.各品種は少なくとも写真1ページと解説1ページ以上(品種によっては数ページ以上)の記載がある.

解説文には品種同定のポイントなどが書いてあることも多いのでとても参考になった.欲を言えば,冬芽の様子,休眠枝の様子,紅葉の様子の写真もあればもっと良かったと思う.

ちなみに栽培方法については記載がないので,ブルーベリーの育て方自体を知りたいという目的ならば,この本は不向きだと思う.



 育てて味わう!まるごとベリー NHK 趣味の園芸ガーデニング21

いろいろなベリー類の育て方が載っている.写真もきれいで眺めても楽しく,その意味で満足度が高いかもしれない.ベリー類が好きな方ならば楽しめると思う.

ちなみに載っているベリー類は,ブルーベリー,ラズベリーとブラックベリー,ストロベリー,ハナイチゴとワイルドストロベリー(いろいろなストロベリー),ジューンベリー,グーズベリーとカラント,クランベリー,マルベリー(桑),ハスカップ,日本のワイルドベリー(クロイチゴ,シャシャンボ,ニガイチゴ,コケモモ,ヘビイチゴ,クマイチゴ,ナツハゼ,モミジイチゴ,ナガバモミジイチゴ,シマバライチゴ,ベニバナイチゴ,ギーマ,ツルコケモモ,カジイチゴ,スノキ,クロマメノキ,フユイチゴ,エビガライチゴ),世界のワイルドベリー(シーベリー,ビルベリー,リンゴンベリー).

日本のワイルドベリー,世界のワイルドベリー以外は,育て方や(植え付けや増やし方なども)料理が計6ページ程度以上の分量にまとめてある.

『家庭で楽しむ果樹栽培』では,グーズベリー,クランベリー,ジューンベリーは各2ページずつだった.そしてストロベリーは載っていなかったと思う.

ストロベリーの項で,『よくわかる栽培12ヶ月 イチゴ』で見かけた言い回しが載っているのはご愛敬(執筆者が同じ).ブルーベリーやハスカップは種の蒔き方も載っている.

クランベリーとブルーベリーの寄せ植えは試してみた.



家庭で楽しむ果樹栽培

果物を育てたい人の入門の本としては良いと思う.NHK趣味の園芸の別冊らしい.

柿,栗,キウイ,柑橘類,ブルーベリー,ラズベリーなどの定番果樹からアセロラ,フェイジョア,ジャボチカバ,ペピーノ,マンゴー,ライチなどのトロピカルフルーツ,アケビ,サルナシ等々まで幅広く載っている.

収量,食味,早生か晩生か,樹勢と樹形,家庭向きか,品種の特性 (受粉樹としての相性や害虫への耐性,裂果のしやすさ等)など,家庭で栽培する上で重要と思われる情報が載っている点もよい.

ただし,果樹に関するお薦め度の評価が,他のサイトとはかなり食い違っていたりすることがあるし,実際に疑問を感じる点も.また,クランベリーなど果物の種類によっては見開き分しか内容がない場合もある.ついでに,さすがに最新の品種に関する情報は載っていない.

個々の植物についてつっこんだ記述はないけれど,一冊でいろんな果樹の栽培方法に関する情報が得られるし,写真もきれいだし,全体的にわかりやすいし,値段も安いと思う.



 病気と害虫ハンドブック

植物別ですぐわかる 別冊NHK趣味の園芸.

最初の部分で病害虫がついたときの症状や,病気の予防,薬剤の使い方等に関する説明がある.

残りの大部分は,植物の種類ごとに病気の状態や害虫の写真と説明になっている.つまり,キュウリならキュウリ,大根なら大根でどのような症状が出てるか等を見ることができるので良い.

病気や害虫の写真も典型度が高いのでわかりやすいと思う.

本の厚さの割に値段がとても良心的だし,わかりやすさの点でもおすすめできると思う.



園芸病虫害の防ぎ方

病害虫ではなくて病虫害.

一つの病気,もしくは害虫について一ページ程度で解説.

カラー写真が比較的たくさん載っている.しかし,この構成では害虫を見たことがない人には,大きさのイメージがつかみにくいと思われる.

植物の病気や害虫について大まかに知りたい分にはこれでも良いかもしれないが,詳しさとコストパフォーマンスの点で 病気と害虫ハンドブック の方が上のように思われる.

2007-08-20 14:39:16

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