ブドウ
NHK 趣味の園芸 よくわかる栽培12か月シリーズの一つ.基本的に,家庭で楽しむ生食用のブドウの栽培に関する入門書.ヤマブドウ類やワイン用品種についてはほとんど言及がない.

苗木の選び方や植え方,仕立て,剪定の仕方や,房作り,ジベレリン処理のやり方,病害虫の防除など基本的な事柄が一通り載っているので,最初に読む一冊として良いのではないかと思う.

ブドウのふやし方や,種のまき方,取り木のやり方も載っているが,果実の利用方法は見開き分だけだった(ジャムやお菓子作りなどのレシピは載っていない).

値段の割にはカラー写真も多い点も良いかも.ブドウの品種紹介の部分は新しい品種は載っていないみたいだ.ちなみに著者は「高尾」とか「多摩ゆたか」といった品種を作出した人らしい.



作っておくと、便利なおかず
ベターホームの料理教室の先生がしている工夫などが紹介してある.
既に実践しているものもあるけど,結構参考になることがあった.それに,料理をまとめて作ったり下ごしらえをしておけば,その分時間と労力と資源の節約になると思う.

個人的に気に入ったのは,キノコのおかか煮,肉団子,鶏そぼろ,ハンバーグ,牛丼,ラタトゥイユ,ひじき煮など.多めに作っておいてアレンジというのはなかなか良い.

たとえば,牛丼の具を肉豆腐や(電子レンジで)肉じゃがに転用というのはナイスだ.キノコのおかか煮は揚げ出し豆腐の上に載せてもよさそう(ちなみに,揚げ出し豆腐のたれも多めに作って冷凍しておくと便利).

上記のものなどは多めに作ってホームフリージングしておけば,朝冷蔵庫にだしておけば,忙しいときでも晩ご飯の準備がかなり楽になると思う.

忙しいと冷凍食品を使いたくはなるけれど,冷凍餃子で有機リン中毒なんて事件も起こっていることだし.



酢の作り方で検索すると,酢に果物やダイズなどを漬け込んだものがヒットすることが多いし,手作り酢で検索しても手作り酢大豆とか,手作り酢リンスなんてものが引っかかることが多いが,,この本は文字通り酢を醸造する方法(酢の作り方自体)について説明している点で希少.柿酢,米酢,麦酢のほか,梅果汁酢,ブドウ酢などの作り方,酢の使い方も紹介してあった.

酢の作り方は基本的に,糖度10~12%のもの(もろみ.つぶした柿とか)にイーストを混ぜてアルコール発酵させ,一週間~10日経ったら,もろみを絞って,汁を静かに置いておくと酢酸菌の膜が出来る.必要に応じて酸を足す(産膜酵母は酸が苦手らしい).酸度が4~5%になったら漉して瓶詰めするなり,60度20分加熱するなりをすれば酢が出来るらしい.

学校でアルコール発酵の後に酢酸発酵という話は習って知っていたけど,酢が自作できるとは考えもしなかった.家の中でやったらニオイがして大変そうだけど.

もっとも,果物酢や穀物酢を作る場合にはアルコール発酵をすることになり,しかも酢酸発酵開始時のアルコール濃度は5~6%程度が適当とのことだった(p.37).つまり,日本国内では家庭で果実や穀物から酢を醸造することはできないということになる(お酒の瓶の蓋を開けておいておいたら,しばらく経って酢になったというのは許されるんだろうか?).


 誰でもできる手づくり酢


カラー写真は少なめだったけど,それなりに楽しめた.一般向けの酢の作り方の本は少ないと思うので参考になるかも.

著者は『わが家でつくるこだわり麹―米・豆・麦から雑穀まで』『わが家でできるこだわり清酒』『誰でもできる手づくりワイン』の永田十蔵氏.

中身は,
序章 まずは柿酢をつくってみよう:
準備,仕込み,アルコール発酵,搾汁,補酸と種酢の添加,酢酸発酵中の管理,保存・清澄む,殺菌,柿酢の評価

第1章 酢づくりの基礎知識:
柿酢づくりからわかること,酢ができる原理,酢酸菌とそのはたらき,酸度の測り方,種酢のつくり方,有害菌と害虫,原料別酢の種類

第2章 各種の酢づくりの実際:
伝統的な米酢のつくり方,モルトビネガー(麦酢)・ビール酢のつくり方,つぼ酢(壷仕込みの米酢)のつくり方,韓国の五穀酢のつくり方,いろいろな果実酢のつくり方

第3章 酢の利用・応用・効用:
食酢としての利用,農業への応用-活用できる酢の力,酢の効用、機能性



 女子大生会計士、はじめました

はじめました,って始めてないやんけ.と思ったのは自分だけではないはず.

世界一やさしい会計の本です に登場した社長さんはキャラが書き換えられて再登場していた.

萌実版ヴェニスの商人は,CMを無理矢理織り込んだりで何か笑える.

アキハバラ会計士遁走曲事件で出てきた『送料で儲け』というのは,実際にやっているインターネット販売のお店が結構あるよなぁ.楽天の1円オークションとかだとメイル便サイズのものの送料が1200円とかいうのもあったし.

アキハバラ会計士遁走曲事件―インターネット販売の話
藤原萌実と謎のプレジデント事件―投資と詐欺の話
逆粉飾の殺人事件―逆粉飾の話
萌実版ヴェニスの商人事件―冒険会計の話
女子大生会計士、はじめました事件―むかしの話




 キラー・リーディング 「仕事脳」が劇的に回り出す最強の読書法速読多読省読
字間がスカスカなので読むのに余り時間がかからない.速読,多読,省読とか,考える,まとめる,メモするとか,色々言っているけど結局は他の読書法の本に載っている内容の二番煎じ,三番煎じといったところ.個人的には買って損したと思った.

かけ算になっていないものを×����˜号で結んでいるのがなんか違和感.カタカナ語が多くて分かりにくい.『3000冊読破』って,この人のやっていることは読破とは言わない.『腑分けできる』って解剖してるんかいな?『使い勝手がある』って変な気が?などなど,何だか気持ちが悪い本でもある.本を書く前に日本語の勉強も,して欲しい気が...

要するに,内容は別に目新しくもないし,この人の言葉の使い方は全然好きになれないし,わざわざ買う価値はなかったというのが正直な感想.

本のネット注文は良くないなぁ...



 その数学が戦略を決める
タイトルからは何となくもうちょっとソフトな統計的意志決定の本かなと思ったのだけど,データを使ってバリバリという感じ.

そろそろデータマイニングという言葉が古くさくなってきたところで,今度は絶対計算といったところか.


ちなみに『やばい経済学』の著者の一人と同僚らしい.それと,p.244ジョン・ロット(メアリー・ロシュ)に難癖つけられたようだ.

p.37付近のガルトンって書いてあるのは心理学の分野ではゴルトンと表記されることが多いかな.

回帰分析の類を使って専門家をなぎ倒すって感じを出したかったのだろうか?それはともかくとして,回帰分析ってそんなに良いかな?自分が使った経験からは,当たり前だけど式に突っ込む変数が適切でないと大して上手く予測できないような気が...

もちろん,適切なデータが存在し,適切な変数を使用した場合には予測の類も上手くできるわけだけど,結局それ以外の何物でもない.その難しさが問題になるわけだが,その解決策が示されているわけでもない.例えば,ワインの値段(品質?)を予測する変数は一体どのように決めたのだろうか?



 ユズ 
新特産シリーズの一つで一冊丸ごとユズ栽培の本.栽培から加工・利用までとも書いてある.

柚子は柑橘類の中では耐寒性があり,岩手県や秋田県でも栽培可能らしい.気温がやや低めの場所で栽培する方がきれいな黄色いユズになるとのこと.

接ぎ木の方法や苗木の植え付け,剪定や枝の誘引,摘花など,成木になるまでの管理,病害虫についての記載がある.

関東地方では庭に植えて放置していてもそれなりに実がなるユズだが,営利栽培をしている農家などでは,相当いろいろな工夫をしている模様だ.

ハウス栽培の方法や,冷房保存の方法,着色促進の方法まで載っている.やはり10月ごろの黄色いユズは着色促進をしたのかな.

最後にユズの利用方法が色々紹介してあった.
たとえば,ユズ味噌,ユズジャム,ゆびしょ,ゆねり,ユズジュース,ゆずでんぶ,ゆべしなど,保存食や飲み物,お菓子などの作り方の他に,ユズを使った美容・健康法,ゆず湯の作り方,野菜などの変色防止,掃除への利用等々が載っていた.

他の作物の本だと,料理の仕方しか載っていないことが多いが,ユズはそれ以外の利用方法まで紹介してあるのが面白い.



 ヤマユリ
新特産シリーズのひとつ.球根の増殖と花の楽しみ方、自生地復元とも書いてある.
昔はその辺の山でも見かけたヤマユリだが,最近は全く見ることが出来なくなった.この本は一冊丸ごと,そのヤマユリの栽培と増殖について書いてある.

日差しが強すぎるのは良くないようだ.乾燥も過湿もよくないらしい.確かに,下草が生えている場所や,夏は木陰になるような場所でヤマユリの花を見かけるような気がする.

三分の一強のページを割いて,種子や球根などからヤマユリを増やす方法が説明してある.特に,種子の温度処理法で地上発芽を早める方法は,種子からヤマユリを増やすスピードアップが図れて良いかも.

ほんの数ページだけだが,一応,ヤマユリの食べ方も載っていて,ヤマユリおこわ,ヤマユリきんとん,ヤマユリ羊羹の作り方が説明してあった.もっとも,もったいなくてとても食べる気になれないだろうけど.

園芸店で売られているヤマユリの球根は比較的高いので,暫くの間は観賞用の球根出荷も有用かもしれない.



世界一やさしい問題解決の授業
話題の本だったので読んでみたけど,特に得るものはなかった.なにが『世界最高峰のコンサルティング会社で学んだ問題解決の考え方』って感じ.

中に書いてあるようなことは,普通の社会人なら意識せずにやっているようなことでは?まあ職種にもよるのかも知れないが.

子どもが読むのには良いのかもという気も一瞬したけど,何か子ども向けにもなりきっていなくて中途半端な印象もある.

30分もかからずに読める.立ち読みで十分.



 冷凍保存節約レシピ 無駄なくスピード・クッキング

類書はたくさんあるので,書店で見比べて買えば良いと思う.この本はカラー写真も豊富で,冷凍できるもの,できないものがちゃんと書いてあるのが良い.値段もお手頃.

まとめ買いしたものにちょっと手を加えて冷凍しておけば,調理の時間が短縮できる.

まとめ作りをして冷凍しておけば,帰宅時間が遅くなるときに,朝,冷蔵庫に出しておけばすぐに食べられるので良いと思う.



 家庭でできる食品添加物・農薬を落とす方法

簡単に言えば,昔から行われている料理の下ごしらえをきちんと行えば,食品添加物や農薬などをけっこう落とすことができるという主張.

食品添加物や農薬がどの程度危険であるかは別の話としても,油揚げに湯をかけるとか,ゴボウをささがきにして水にさらすとか,ごく普通のことが気になる物質を減らすのに良いらしい.こういうことならやってみようかなとも思える内容.

ほうれん草などは切ってから茹でた方が硝酸塩が減るらしい(p.61).昔の家庭科の時間にそういうことをやったら注意されただろうけど,今はどうなのかな?

イチゴを塩で洗うとダイオキシンや農薬が果肉に浸透する(p.156)とのことだが,その他の食材で塩を使ったときにはどうしてダイオキシンや農薬が浸透しないのか?ちょっと気になったりもした.

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 冷蔵庫で食品を腐らす日本人

某所の書評を見て,保存食のレシピが載っていると勘違いして買ったもの.『魚は酒粕漬けで半年以上保存でき料亭の味に』なんて書いてあったもので...

実際には食もしくは環境問題?に関するエッセイと言ったらよいだろうか.

ただ,著者の指摘するとおり,うちの冷凍庫の中に丸一年眠っていた食材があった.確かに永久凍土かも(笑).

豊かな食生活とは何か考えるきっかけにはなるかもしれない.

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