若年性健忘症を治す

この本の著者は,いわゆる認知症になる年齢層ではない20~30代の人(10代にも)に見られる,物忘れなどの症状をまとめて若年性健忘症と呼んでいる(器質性の障害は含まない).


その若年性健忘症の症例が紹介されている.たとえば,記憶力が低下する,言葉が出にくくなる,人の話が理解しにくくなる,あれ・それといった言葉が増える,行動したこと自体を忘れてしまう,行動の仕方を忘れてしまうなどの傾向がみられるようだ.

インターネットを使っているからといって頭を使ったことにはならない等,身につまされる話も...

最後の章にチェックシートがついており,5つのタイプ(外部入力遮断タイプ,やる気障害タイプ,感覚偏向タイプ,前頭葉他者依存タイプ,反射行動タイプ)に当てはまるかどうかについての自己チェックが出来るようになっている(でも,p.165のYes,Noでの分岐は正しいのかな?)

そして,そのタイプに合わせた対策も書いてある.単に恐怖心をあおったりするだけではないところは良いと思う.ただしちょっと物足りなかったけど.



 大人にもできる脳細胞の増やし方
最近の脳科学に関する知見は,昔,生理学の授業で習ったことだいぶん違うようだ.勉強になった.

脳細胞が一日10万個死ぬというのはあまり根拠がないらしい.p.45.

GABAは脳によいと言われていて,発芽玄米にはGABAがたくさん含まれているとかでブームになったことがあるが,GABAを食べても脳血液関門が通過できないから脳には関係なし.p.86.

脳細胞は再生しないとされていたが,海馬ではニューロンが新しく生まれている.海馬の歯状回以外では,脳室の周囲,大脳新皮質でも神経幹細胞が見つかっているが,健康な状態ではニューロンにはならないらしい.p.59前後.

第四章は新生ニューロンの増やし方というタイトル.
『集中して学習すれば新生ニューロンが増える』p.121ということらしい.

第五章は要するに頭を使って,幹細胞貯金をしようということらしい.

第六章は脳細胞を増やす生き方と日常生活ということでいろいろ勧めている.
要するに規則正しい生活とちょっとした刺激,ウォーキングなどの有酸素運動,プチ・ダイエット,睡眠,感動,少し難しめの目標あたりが脳細胞に良いらしい.と書くと俗っぽい健康番組みたいになってしまうが,まあ大筋はそんなところだ.脳細胞に良いかどうかはともかく健康的ではあるような気が.



 育てる食べる楽しむスプラウト&ベビーリーフ

スプラウトの他に,ベビーリーフの栽培についても書いてある(ベビーリーフについて書いてある本を探した時に,これぐらいしか見つからなかった.もっともベビーリーフといっても,要するに菜っ葉の種を蒔いて,あまり大きくならないうちに食べるというだけの話だが).

スプラウトに関してはオーソドックスな種類だけ(大豆,アルファルファ,レンズ豆,ブラックマッペ,ラディッシュ,ロケット,マスタード,クレス,ブロッコリー,赤キャベツ,ソバ,ヒマワリ)が載っている感じ.

料理の写真なども洗練されているのだけれど,詳しさ等の点でなにか物足りない気持ちになった.それと,ベビーリーフの写真に何となく不自然さを感じた.



 スプラウトレシピ

一冊丸ごとスプラウトの栽培と,スプラウトを料理する方法に関する本.

スプラウト栽培の栽培って行っても,結局食べられる菜っ葉や穀物を水につけて発芽させるというだけの話ではあるが,スプラウトについてちょっと詳しく知りたい方にはお薦めできるかもしれない.

落花生,ワイルドライス,ヒヨコ豆(ガルバンゾー),レンズ豆などはこの本を読むまで発芽させて食べてみようとは思いつきもしなかった.

ただし,何となく写真や料理が古そうに見えるかもしれない.



 ハーブの図鑑

コンパクトながら,写真が豊富.種類ごとに,ハーブとして利用する部位,利用方法,耐寒性などの説明があるので,各種ハーブの特徴を大まかに把握したいときには便利と思われる.学名の記載もある.

ただし,なぜか日本語が読みにくい.ついでに,標準的な和名がある植物まで英語のカタカナ読みにしないで欲しい(ひまわりをサンフラワーとか,ハコベをチックウィードとか).

『やすらぎを与えてくれる』とか,『春の喜び』とか『太陽と仲よし』って,ちょっとメルヘンが入っちゃった感じなのが個人的には好みに合わないが,そういう向きが好きな方にはとてもオススメかもしれない.



 こころと体に効くハーブ栽培78種

ホームセンターでついついいろんなハーブを買い込んでしまった方向けかも?初心者向けかな.

とりあえずいろんな種類のハーブが幅広く載っているし,植え替えの仕方,寄せ植えの仕方,収穫の仕方,楽しみ方なども載っている点は良い.また,ハーブといってもドクダミやサンショウ,ひまわりなども含まれている.

一ページに1種類程度の分量でハーブについての説明がある.ただし,78種載っているといっても,そのうちの十数種類(アルカネット,タンジー,ステビア,ターメリック,パッションフルーツなど)は1/2ページの分量しかない.



ベランダでおいしい野菜づくり

写真がきれいなので見ていて楽しいかもしれない.「おしゃれっぽくガーデニング」という方向きだろうか.「ベランダでも質実剛健に農作業します」という方向きではないかも.

レタス,コールラビ,スイスチャード,インゲン豆,カリフラワー,ジャガイモ等の野菜やバジル,月桂樹,コリアンダーなどのハーブ類の栽培方法や寄せ植えなどについて簡潔に載っている.

ただし野菜栽培という点からは,物足りなさを感じるかもしれない.




 自家採種ハンドブック

副題は「たねとりくらぶ」を始めよう.

品種別の種取りの方法が62と,珍しい野菜やハーブの種採りの方法が64載っている.

珍しい野菜やハーブの種採りの方法はあまり詳しくはないが,聞いたことがないような植物(ペルーサトウニンジンとか,サルシファイとか,カルドンっていったい何?)のことも載っているので興味深い.

オーストラリアの方が書いた本を翻訳したものらしく,やや読みにくいところがあるけれど,まあ楽しい本だった.写真も挿絵もあまりないのが残念.



 にっぽんたねとりハンドブック
日本で栽培されている64品目の種取りについて紹介してある.
日本で自家採種をするならば 自家採種ハンドブック 「たねとりくらぶ」を始めよう よりも,こちらの方が参考になるかもしれない.

第二章に,自家採種の方法などの概略がまとめて書いてある.
第三章は,作物一種類あたり見開きで,起源や系統,採種と保存,料理のこつなどが紹介してある.レシピが載っているものもある.カラー写真も豊富.



 ベリーハンドブック
中身は,ツツジ科もしくはバラ科の,いわゆる○○ベリーと呼ばれるような植物の小さな図鑑といった感じ.ベリー類の育て方等が載っているわけではない.

山などで見かける代表的なベリーの花と実が載っている(たとえば,アカモノ,ツルコケモモ,クロマメノキ,クロウスゴ,モミジイチゴ,フユイチゴ,シロバナノヘビイチゴなど).

一部,実しか載っていないものや花しか載っていないもあるが.

外国産のベリー(グーズベリー等)と,ツツジ科,バラ科以外のベリー(クワ等)は最後に申し訳程度に載っているだけ.

本のボリュームを考えると高いような気がする.逆に,野山で見かけるベリー類をまとめた本ということに価値を見いだせるならば,高くはないかもしれない.



 キンカン
キンカンの栽培方法に関する専門書.
もっとも,金柑は庭に植えたまま放っておいてもそれなりに収穫できるので,自家消費用のキンカン栽培で,この本に書いてあるようなことを実践しようと思うかは微妙なところだ.

ちょっと驚いたのが,摘果剤や着果促進剤などが使われることもあるという点.キンカンは自然栽培に任せた栽培か,せいぜい温室に入れるぐらいだと思っていたのだが,営利栽培をする人達は色々工夫しているらしい.

後ろの方に,キンカンの利用方法ということで,砂糖漬け,シロップ煮(甘露煮),マーマレード,ゼリーなどの作り方が簡単に紹介してある.


楽天内で新特産シリーズを探す



タイトルどおり,こんにゃくいもの育て方が載っている.新特産シリーズ を集めているのでついつい買ってしまったけれど,多分実際にはこんにゃく栽培をすることはないだろうけど.

 コンニャク

というのも,一般にこんにゃくいもはあまり売っていないし,仮に収穫したとしても,実際にコンニャクを作る作業は相当大変なのは分かっているので.まあ,もっとも一緒に作ってみませんか?手作り用こんにゃく粉 とかいう具合にコンニャク作りキットも売られているようだけど.

蒟蒻芋は4年ぐらい育てると花がつくらしい.写真で見る限りなかなかインパクトのある花だった.

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