2007年6月アーカイブ

タケニグサの花(竹似草)
6/28, ケシ科 タケニグサ属.
タケニグサはこのように白い花をたくさんつけます.
これはまだつぼみですが,開花するとカラマツソウに似た感じです.
花の後,マメのような鞘に入った実がなります.

タケニグサ(竹似草)
6/28, ケシ科 タケニグサ属.

荒れ地などによく生えている雑草です.中央分離帯などに侵入していることもあります.人の背丈よりも高くなるのも珍しくありません.少し柏に似た雰囲気の葉っぱで葉の裏は白っぽいです.この葉っぱの白さを活用するということで,淡路島では急カーブのところに植えて夜間の交通事故を減らそうと試みているようです.

タケニグサ(竹似草)という名前ですが,見た感じは全然竹に似ているとは思えません.
どうやら茎が中空なところに由来する名前のようです.その茎は切ると黄色い汁が出てきます.
有毒植物.

キンポウゲの仲間(金鳳花)
6/24, キンポウゲ科 キンポウゲ属.
赤城ビジターセンターに植えてあったものです.
丈が低く20cm程度でした.草の様子は地面を這うように横に広がる感じで,遠目にはキジムシロか何かのように見えましたが,近寄ってみると,ウマノアシガタやキツネノボタンと同じような花と実でした.

ハイキンポウゲでしょうか?
ちなみに葉っぱの色は深緑色でした.

アヤメ(文目,菖蒲)
6/24, アヤメ科 アヤメ属.
覚満淵のそばにある赤城ビジターセンターの脇に植えてあったものです.
意外にも今回は覚満淵や小沼では花を見ることができませんでした.

外花被の付け根に網目模様が付いているのがポイントです.
ノハナショウブだと網目模様ではなく,よく目立つ黄色いスポットといった感じです.

クリンソウ(九輪草)
6/24, サクラソウ科 サクラソウ属.
いかにもサクラソウの仲間といった感じの植物です.
覚満淵にも少しだけ咲いていましたが,これはビジターセンターに植えてあったものです.

赤紫がかった花が複数の段に分かれて咲きます.

ネバリノギランの花(粘り芒蘭)
6/24, ユリ科 ソクシンラン属.
さきほどのネバリノギランの花を拡大してみました.
白っぽいくすんだ色合いの花はいつ見てもつぼみにしか見えません.
ノギランとは違って,どうやらこれ以上は開かないようです.

覚満淵と小沼ハイキングのページはこちら.
赤城山(黒桧山)ハイキングのページはこちら.

ネバリノギラン(粘り芒蘭)
6/24, ユリ科 ソクシンラン属.
ネバリノギランという名前ですが,ランの仲間ではありません.
ただし,花が粘るのと『のぎ』が付いているように見えるは名前通りです.

小沼のまわりを歩いている途中で見つけました.

ノギランは花茎が枝分かれしますし,花はきっちり開きます.ちなみにノギランの葉っぱはショウジョウバカマと似ているかも.

レンゲツツジ(蓮華躑躅)
6/24, ツツジ科 ツツジ属.
レンゲツツジはオレンジ色で彫りが深い感じのツツジです.
多少色のバリエーションがあり,黄色っぽいものや,ピンクがかったものもありますが,今回はオレンジ色の花ばかりでした.ちなみに黄色い花が咲くものはキレンゲツツジと呼ばれます.

覚満淵周辺と小沼周辺に咲いていました.
赤城山麓でこの時期に一番たくさん花が付いているツツジはレンゲツツジでしょう.

ヤマツツジ(山躑躅)
6/24, ツツジ科 ツツジ属.
鳥居峠から小沼に向かう途中に生えていました.
基本的にレンゲツツジ以外のツツジの花は散っていました.

遠くから見たときには薄くピンク色がかったようにみえたので一瞬アカヤシオ(アカギツツジ)を期待したのですが,これは散りかけで色が褪せたヤマツツジでしょう.だいたいアカヤシオはシロヤシオよりもずっと春の早い時期に咲くものですし.

サラサドウダン(更紗灯台,更紗天満星)
6/24, ツツジ科 ドウダンツツジ属.
赤城山の小沼を一周しているときに見つけました.
釣り鐘型で,紅白の縦縞がついた花が何輪かまとまって咲きます.
咲き始めの頃は白い部分の幅が広いのですが,時間が経つと全体に赤っぽくなってきます.

これとは別にピンクと赤の縞模様のものもあって,そちらはベニサラサドウダン(紅更紗灯台,紅更紗天満星)と呼ばれます.

マムシグサ(蝮草)
6/24, サトイモ科 テンナンショウ属.
花のように見える部分のカラーバリエーションは豊富で,茶紫色のものもあります.
覚満淵から小沼付近で今回見かけたものはすべて緑と白のストライプでした.
有毒です.

シロヤシオ(白八汐,白八潮)
6/24, ツツジ科 ツツジ属.別名ゴヨウツツジ.
赤城山周辺ではツツジをたくさん見ることが出来ます.
この木は小沼を一周している途中で見つけましたが,基本的にこの時期は花が終わっているようです.

葉っぱは枝の先に五枚輪生します.
花びらの先端はなんとなく丸っこい印象です.

キイチゴの仲間(木苺)
6/24, バラ科 キイチゴ属.
白い五枚の花びらのある花が上向きに咲いていました.
キイチゴの仲間で間違いないと思うのですが,詳細な種類は不明です.
葉っぱの雰囲気はニガイチゴに似ているのですが,ニガイチゴにしては花びらの横幅が広すぎます.

ミヤマカラマツ(深山唐松,深山落葉松)
6/24, キンポウゲ科 カラマツソウ属.
白くてつんつんした感じの小さな花が,丸く集まって咲いているように見えます.ちょうど白い糸を短く切って束ねた感じです.

この花のように見える部分(本当はおしべ)がカラマツの葉っぱと似ているということでつけられた名前のようです.

カラマツソウとミヤマカラマツの見分け方ですが,茎の節にちいさな托葉が付いているのがカラマツソウで,付いていないのがミヤマカラマツです.
ちなみに,葉っぱが浅く3つに裂けていて,茎の節に小さな托葉が付いているのはハルカラマツとのことです.

シロバナノヘビイチゴ(白花の蛇苺)
6/24, バラ科 オランダイチゴ属.別名:モリイチゴ(森苺)
小沼を一周しているときに林の中で見つけました.
名前にヘビイチゴと付いていますが,ヘビイチゴ属ではなく,市販の食用イチゴと同じオランダイチゴ属です.
花もやや小振りですが,栽培種のイチゴとよく似ているように思います.

赤い小さな実がぶら下がるようになります.小さくても普通にイチゴとして食べられるとのことです.

タカトウダイ(高灯台)
6/24, トウダイグサ科 トウダイグサ属.
一部分を拡大してみました.
黄色いお花のような腺体の中から突き出ている丸っこいものが子房です.
よく見ると子房にイボイボがあることがわかります.これはタカトウダイの特徴です.

タカトウダイ(高灯台)
6/24, トウダイグサ科 トウダイグサ属.
茎の先端に小さな黄色いお花のようなものが付いていますが,これは蜜が出る腺(腺体)です.
茎を傷つけると白い汁が出てくるそうですが,試したことはありません.

ツクバネウツギの仲間(衝羽根空木)
6/29, スイカズラ科 ツクバネウツギ属.
典型的なツクバネウツギは花の色が薄黄色で,花の内側にオレンジ色の模様がついていると思うのですが,この花は花の外側がはっきりと赤みがかっていました.
しかし,ベニバナノツクバネウツギのようには赤くありませんでした.

ガクはツクバネウツギと同じ形でした.

ウマノアシガタ(馬の足形)
6/29, キンポウゲ科 キンポウゲ属.別名キンポウゲ.
鳥居峠付近に大群落を作っていました.

ウマノアシガタが八重咲きになったものがキンポウゲです.また,ウマノアシガタの高山型がミヤマキンポウゲです.

赤城山付近ではアカギキンポウゲ(赤城金鳳花)というウマノアシガタにそっくりな植物も生えているそうです.両者は毛の様子で見分けられるそうですが,確認しませんでした.

ムラサキサギゴケ(紫鷺苔)
6/24, ゴマノハグサ科 サギゴケ属.(ハエドクソウ科に移動?)
すこし色が薄くて花が小さいのでトキワハゼかとも思ったのですが,匍匐して広がっているのでムラサキサギゴケでしょう.正面から見ると,確かに鳥のようにも見えますが,サギといえるかどうかは微妙です.

たまに真っ白な花を見かけますが,それはサギゴケと区別して呼ばれるようです.

ムラサキサギゴケとよく似た植物にトキワハゼ(常磐櫨,常磐黄櫨)がありますので,相違点をまとめておきます.

ムラサキサギゴケは多年草ですが,トキワハゼは一年草です.

ムラサキサギゴケの方が花が大きくて,色が濃い傾向にあるようです.また,ムラサキサギゴケは上側の花びらが深く裂けますが,トキワハゼは浅くしか裂けません.この写真の花もよく見ると,上側の花びらが深く裂けているのが分かるかと思います.二ツ岳, ムラサキサギゴケ(紫鷺苔) も分かりにくいですが,一番上の花が深く裂けています.

ムラサキサギゴケの方はランナー(出走枝)を出して横に広がっていきます(節から根っこを出す匍匐枝(ストロン)が正しいかも).トキワハゼはランナーを出しません.

また,トキワハゼの方が開花期間が長く,春から秋まで咲いています.ムラサキサギゴケは春だけに咲くことが多いようです.

クサタチバナ(草橘)
6/24,ガガイモ科 カモメヅル属.
白い花が橘の花に似ているからつけられた名前だそうです.確かに,花の雰囲気はミカンの仲間に似ているように思います.でも,遠目にはウノハナといわれても分からないかも.

覚満淵にもたくさん生えていましたが,これはビジターセンターの脇に植えてあったものです.

クサタチバナ(草橘)のつぼみ
6/24,ガガイモ科 カモメヅル属.
覚満淵に生えていました.
遠くから見たときは一瞬,湿原にマツリカが紛れ込んだのかと思いましたが,クサタチバナのつぼみでした.

ギンリョウソウ(銀竜草)
6/24,シャクジョウソウ科 ギンリョウソウ属.別名 ユウレイタケ

代表的な腐生植物です.薄暗くて湿った林の中に生えていました.シャクジョウソウ科に分類されたり,イチヤクソウ科に分類されたり,ツツジ科に分類されたりするようでよく分かりません.

葉緑素を持たず,真っ白な蝋細工のようです.きれいなのですが,ちょっと気味が悪いかも.

どこが葉っぱでどこが花なのか今ひとつ分かりにくいのですが,茎に付いている鱗のようなものが元は葉っぱだったようです.この白い鱗に包まれた感じから,ギンリョウソウと名付けられたようです.

覚満淵と小沼ハイキング(群馬県)の記録はこちらにあります.

アボカドの芽
6/23, クスノキ科 アボカド属(ワニナシ属).別名:ワニナシ.
アボガドではなくてアボカドです.アボカドを食べた後に残った巨大な種子を蒔いてみたところ,芽がでました.品種はハスとなっていました.

暖かい時期に種まきをしますと一ヶ月以内に発芽しますが,寒い時期ですと4ヶ月ぐらい経ってから発芽することもあります.

ワニナシというのは,表面の感じがワニに似ているとしてつけられた英名を和訳したものと思われます.果実はなんか黒くてごつごつした感じですが,花はクリーム色です.

オオミツルコケモモの実(大実蔓苔桃の実)
6/23, ツツジ科 スノキ属.別名:クランベリー,オオミノツルコケモモ.

北米原産.春に白色から薄いピンク色の花が咲いたのですが,その後,このような丸い実がなりました.
秋には真っ赤に熟しますが生で食べるのはちょっと無理がある味ですので,ジャムやソースに加工して利用するのが一般的です.

イチジク(無花果)
6/16, クワ科 イチジク属 .
イチジクはいわゆるお花が開くという感じにはなりません.

この小さなイチジクのようなものがもう少し大きくなって花になり,さらにイチジクの実になります.

イチジク(無花果)
6/16, クワ科 イチジク属 .
イチジクの木の葉です.桑の仲間だと思ってみると,桑の葉に似ているような気もします(大きさは全然違いますが).

当たり前ですが,イチジクの木にはイチジクの実がなります.イチジクの実と同じような独特の香りがするように思われます.

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